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「美容室」と聞いて僕が一番に思い浮かべるのは、夜遅くに若い美容師の方が一生懸命レッスンをしている姿なんです。「まだこんな時間まで営業してるんだ?」と思って中を見てみると、何人もの若い方が真剣にマネキンの髪を整えている。
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そうですね。外に向かって常に開かれた部分ですから、そういう意味では印象に残るところがあるのかも知れません。僕たちの分野ですと、最近は特にそうした「開く」という部分がどんどん広くなってきていると思うんですように感じています。
例えば今はカットやパーマをしているところだけでなく、薬剤の調合なども含めて、ほとんど全ての部分をオープンキッチンのように「見せる」形を取るようになってきています。昔はそういう部分って、どちらかというと「見せたくない」「格好が悪い」ものとして「隠そう」とすることが当たり前だったんです。けれどもそういう部分をあえて「見せる」ことによって、「見せる」ことが「魅せる」ことへと変わってくると多くの人間が気付き始めたのでしょうね。それに僕たち自身も、「適当なことは出来ないぞ」と気が引き締まりますし。
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それはでも、受けている側の安心感にも繋がりますよね。森さんのお話を聞いていると、やはり同じ美容を目指すものとして繋がるものが多いな、と実感しました。
僕はずっと、来院された患者様に向けてオートクチュールコスメを始めたいと言っているのですが・・・
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オートクチュールコスメ、ですか?
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ええ。その人の肌質や生活環境に合わせて、オリジナルのコスメを作ろうというものです。
僕のイメージの中では、それはやはり調合しているところから全てを患者様に見える形にしなければいけないんですね。 そうして普通は見せないところを見せることが、患者様の安心感や信頼にも繋がってくる、と僕は思います。
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それは、確かにありますよね。 スタイリストとしてもそうですが、やっぱり最後はその方と自分たちとの信頼関係が成り立つかどうかだと思うんです。
雑誌などで来てくれたお客様も、もちろん大切なのですが・・・
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雑誌と共に、逃げていくでしょ?
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そうなんです(笑 だからそうならないよう、ちゃんとカウンセリングやコミュニケーションを取りながら、お互いに信頼関係を作っていかなければいけないと思うんです。
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それは、僕がこの場所にクリニックを開いたことにも通じるものがありますね。
変な話なんですけど、僕たちの世界ではこの分野(美容医療)だけ「主治医」というものがあまりなかったんです。 普通の医療ではちゃんとその人ごとに担当の主治医が居て、下手をすると生まれた時からその人の病歴や体の特徴をみている。だから治療方針も非常に立てやすかったし、お互いに少しのことでは崩れない信頼関係があったんですね。
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何故、美容の分野ではそれがなかったのですか?
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必要がなかったからです。 僕が医師として診察を始めたくらいの頃だと、この分野はとても特殊で「広告費」と「売上」がピッタリと比例するものだったんですね。「切らない」「腫れない」「痛くない」なんて広告をバン!と出せば、新しい患者がどんどんと集まってくる。
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そう言えば、昔は美容外科の広告というとそういうイメージがありましたね。
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そう。けれども、僕が本当にやりたかったのはそうした患者様との「瞬間的」なお付き合いではなく、もっと地域やその人自身に密着した、「主治医」のような美容医療だったんです。
だからそれまでの美容外科の中では常識だった、繁華街の駅前のビルに院を開くということはしたくなかった。 ある程度都心からは離れていて、それでいてある程度の文化的な空気がある街。そうして考えてみると、
昔から馴染みのある「自由が丘」という街が最も相応しいと思ったんです。
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そうしたことで考えると、受ける患者さんにとっても美容医療のイメージって本当に変わりましたよね。
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そう感じることもありますか?
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ええ。僕もヘアメイクとして女優やモデルさんと接することが多いのですが、メイクルームではもうレーザーくらいだと日常会話の中で普通に出てきますね。
僕がアシスタントに付いた頃だったら、それは本当にタブーとされていたことなんです。だけど今は、むしろ「どこか、良いところない?」ということを、逆に僕たちが聞かれることも多いくらいです。
そうした意味での意識の変化は、ここ10年ほどで僕もとても感じます。
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やはり、10年前と今とでは大分変わったと思いますか?
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ええ。僕は特に、ここ数年のことだと思います。おそらく10年ほど前ですと、美容関係の情報だけを集めた媒体というもの自体、社会に受け入れてもらえるほどニーズは無かった。ところが数年前に初めて「ヴォーチェ」が発売されると、それまでの常識に反してそれが大成功を収めたんです。今では主要なものでも、「美的」「マキア」など3つものビューティー本が毎月発売されています。化粧品と美容のことオンリー、それだけの情報しかないものがこれほど世に出て受け入れられるということは、それまではとても考えられないことでしたでしょうね。
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なるほど。つまり我々だけではなく、患者様の側でも、「美」というものに対して大きな意識の変化があったと
いうことですね。
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ええ。それだけの読者層、つまり「ニーズ」が生まれたということは、その大きな表れだったと僕は思います。
だから僕らも、もっと考え方を変えてどんどん勉強をしなければいけない、という思いが強くありますね。「女性を美しくする」という仕事に携わる者として、お客様やモデルさんに聞かれた時にもきちんと正しい提案が出来るくらいに。
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森さんから見て、私たちが行う「美容医療」とはどんなものだと思いますか?
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僕は、僕たちが普段行っているヘアやメイクの延長線上にあるものだと思います。昔は全く異質な、それこそ全てを変えてしまうというイメージの縁遠い世界のものだと思っていましたが、今は色々な人を見ているうちに、凄く近いものだと感じるようになりました。「綺麗になりたい」という女性の願望を叶えるものとしては、一段上にあるというだけでそれほど変わらないと今は感じています。
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それは、「やれることの幅が増えてきた」ということもあるでしょうね。
昔は「美容医療」というと、それこそ簡単なスキンケアと外科的手術がほとんどの部分でした。それが変わったのは、恐らく1997年ごろのことでしょう。まず「ケミカルピーリング」の登場によって、スキンケアのレベルが一気に上がりました。そしてそれと同時期に誕生した「レーザー脱毛」によって、一般の方が「美容医療」に触れる垣根は格段に低くなったのです。
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なるほど。それもちょうど、10年ほど前のことですね。
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そうなんです。その後「ボトックス」や「ヒアルロン酸」などの「注入系施術」と呼ばれるものや、スキンケアやたるみ取りなどを目的とした様々な「レーザー治療」の発展によって、体にメスを入れないで「美」を目指す「ノンサージェリー」の分野が確立されました。それによって美容医療は、森さんが今日お話になったように友達や仕事仲間とも気軽に話せるほど身近なものになったのでしょうね。
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それは、とても大きなことだと思います。そしてその流れがこれからも進んでいくなら、僕たちのようなヘアメイクの分野と先生がやられている美容医療の分野は、これからもっと近いものになっていくと思います。
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そうですね。ヘアサロンに行くような感覚で美容クリニックに足を運んでくださる患者様が増えれば、
森さんと私たちの分野はとても近いものになっていくでしょう。
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だからこれからは、僕も美容医療についてもっと知っておかなければいけないと思っています。
「綺麗になりたい」という思いを持っている多くの方々に、僕たち美容師の視点からも適切なアドバイスが出来るようになるために。
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そう言っていただけると、私もとても嬉しいです。 これから、どうぞよろしくお願いします。
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今回 古山ドクターと対談し
改めて美容医療がメイクやスキンケアの延長上にあると再認識できました 美容に関わる者として 二つの良いところを生かすことによりもっともっと何か出来るのでは?
僕自身そう感じてなりませんこの対談を読んでいただいた方も きっとそう感じてもらえたと思います News 代表 森ユキオ
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