私達が生活している環境には、生体にとって有害となる様々な刺激が存在しています。その刺激から身体を守る大切な役割をしているのが皮膚です。その仕組みについて説明します。
皮膚は身体の一番外側にあって、身体全体を覆う臓器の一種です。その面積は成人で1.6m2(約たたみ1畳分)、重さは体重の約16%を占めています。 外気にさらされ、昼となく夜となく働いている皮膚は一生に一度しか与えられていない全身の衣服なのです。大事にお手入れをして、大切に取り扱わなければなりません。
皮膚は、「表皮層」「真皮層」「皮下組織」の層構造になっており表皮層は0.1〜0.2mm、真皮層は1〜5mm程の厚さです。また付属器官として汗腺、皮脂腺、毛や爪があります。 |
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| (表皮) |
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厚みは、0.1mm〜0.2mmで4層から構成。
(手のひらと足底のみに透明層があり5層で構成)
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| 表皮の構造: |
「基底層」「有棘層」「顆粒層」「角質層」
から成り立つ。→サラに詳しく |
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表皮は、皮膚の最も外側にあり、紫外線や外気など外的刺激にさらされている部分です。
表皮層は身体の最外層にあって、常に外環境と接しており、ウイルスなどの外敵や異物の侵入、紫外線、活性酸素や有害化学物質などの侵入から生命を守る役割を担っています。
表皮細胞は、基底層でつくられ有棘層、顆粒層そして角質層へ約28日周期で生まれ変わります。この生まれ変わりをターンオーバー(新陳代謝)といいます。表皮の細胞の大部分は角化細胞(ケラチノサイト)ですが、その他にメラニン色素をつくる色素細胞(メラノサイト)も存在します。
「角質層」は肌のうるおいを保つ重要な役割を果たしています。角質層には常に10〜20%の水分があり、この水分量を保つ働きをしているのが「皮脂膜」「NMF」「細胞間脂質」です。
→サラに詳しく |
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| (真皮) |
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弾力とハリのある美しい肌は真皮(コラーゲン繊維、エラスチン繊維、繊維芽細胞)の状態に左右されます。
線維と基質は、線維芽細胞と呼ばれる細胞でつくられます。真皮は表皮の下に保護され外部からのダメージを受けにくく、水分を保持することで皮膚の機能を支えています。
主に、皮膚の弾力性やハリを保つ働きを担っています。
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| 真皮の構造:線維と基質から成り立つ。 |
| 線維 |
コラーゲン(膠原線維)90%、エラスチン(弾力線維)など10%。真皮内を網目状に走って、皮膚の弾力を作り出しています。 |
| 基質 |
線維の間は、可溶性(水になじみやすい)コラーゲンやヒアルロン酸をはじめとする酸性ムコ多糖類などに満たされており、これらが水分を包み込み、真皮内の水分量を一定に保ちます。 |
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| 皮下組織 |
体温の維持やエネルギー分を貯蓄し、女性の曲線美に大きな影響を与えています。(皮下脂肪) |
| 汗腺 |
皮膚の潤いの源である汗を皮膚表面に分泌しています。 |
| 皮脂腺 |
毛に付随して存在、毛孔から皮膚表面に皮脂を分泌します。 |
| 血液とリンパ |
体内から皮膚に栄養を与えるとともに、老廃物をのぞき、皮膚を正常に保ちます。 |
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また皮膚の表面には、溝があり「皮溝」と呼ばれ、縦横に走り大小さまざまな多角形を網状に形成しています。皮溝に囲まれた隆起部を「皮丘」と呼びます。皮膚表面の凹凸は「きめ」と呼ばれ、一般に皮溝に方向性がなく、皮丘が小さく形がそろっている場合、きめが整っていると表現されます。
皮膚(表皮と真皮)はわずか1.5〜4mm程なのに複雑かつ繊細な構造からできています。
生まれて取り替えることの出来ないものです。毎日しっかりとお手入れをしてしっかりと守っていきましょう。 |
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| ●皮膚の5層
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| 角質層 |
無核、15〜20層の扁平な角質細胞層。ケラチン(keratin;硬タンパク質の一種)を含む。 表皮のターンオーバーによって徐々に押し上げられ有棘細胞から顆粒細胞へと形を変え最後には蛋白質からできた硬い角質細胞と成る。約28日で上の層から剥がれていく(→あか、フケとして)。外界からの刺激から守っている。手掌足底は厚い
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| 透明層 |
手のひらと足の裏のみにある層 |
| 顆粒層 |
1〜2層の薄い層。細胞質内に好塩基性顆粒(ケラトヒアリン顆粒 keratohyalin granule)が光を強く屈折させ紫外線から皮膚を守っている。 |
| 有棘層 |
表皮の中で最も厚く6〜10数層で成る 。
細胞と細胞の間にはリンパ液が流れ細胞への栄養を送る役割をしている。 |
| 基底層 |
表皮の最下層にあり、真皮とは波形になって接している。数個おきにメラノサイト(melanocyte;メラニン生成細胞)点在する。紫外線があたるとメラノサイトからメラニン色素が生成される。真皮の毛乳頭の毛細血管から栄養を補給され常に細胞分裂を行い細胞の新生、増殖を繰り返す。 |
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●皮脂膜 |
皮脂膜とは、人の皮脂によってできる天然のクリームとも呼ばれる肌を保護する膜のことで肌のうるおいだけでなく、肌を滑らかにする働きのある膜のことで、その構成成分は下記の表のようになっている。
またその働きは様々で、これらの他にも様々な効果がある皮脂膜によって肌は保護されている。 |
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| 1.エモリエント効果 |
| 皮膚に潤いと柔軟性と滑らかさを与え、それを長く保つ働き |
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| ヒト皮脂膜の構成 |
| 成分 |
量(%) |
| トリグリセライド |
19.5〜49.4 |
| ジグリセライド |
2.3〜4.3 |
| 脂肪酸 |
7.9〜39.0 |
| スクワレン |
10.1〜13.9 |
| ワックスエステル |
22.6〜29.5 |
| コレステロール |
1.2〜2.3 |
| コレステロールエステル |
1.5〜2.6 |
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| 3.角質層の剥離を防ぐ |
| 肌荒れの原因となる角質層の剥離を防ぐ |
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| 5.外界からの刺激を防ぐ |
| 異物・雑菌の皮膚内への進入を防ぐ |
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●NMF |
Natural Moisturizing Factorのことで、天然保湿因子ともいいます。 皮膚の一番外側の角質層の中にあり、水になじみやすく水分を保持する物質のことです。
NMFの主な成分は、アミノ酸類、乳酸、 尿素、クエン酸塩などで、いずれも水分をかかえこむ力があります。このためNMFには角質間の水分を保持する働きがあり、肌をみずみずしく保つという重要な役割を果たしています。
ただし、肌の保湿を考えるうえで、NMFだけでなく、細胞間脂質や皮脂などの油性成分、真皮内にあるムコ多糖類も重要です。
化粧品中にはこれらの成分が保湿剤として配合されているものもあります。 |
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●細胞間脂質 |
細胞間脂質は、その名のとおり角質層の細胞と細胞の間にある脂質、つまり油です。細胞と細胞を接着してはがれにくくしているため、セメント物質あるいは接着物質とも呼ばれている。
この細胞間脂質には、もうひとつ重要な役割として、水分を保持して逃がさないということが挙げられます。細胞間脂質はその構造の中に、水になじみやすい部分と油になじみやすい部分の両方を持っており、水になじみやすい部分どうし、油になじみやすい部分どうしが向き合って層をつくっています。そして、水になじみやすい部分のところに水をかかえこんで逃がさないようにしているわけです。
NMFも細胞間脂質も水分を保持することにより、肌をみずみずしく保つのに重要な役割を果たしています。 |
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