【 Vol. 10】手術時の麻酔について       麻酔科医 上原 清
■局所麻酔と全身麻酔について

手術における麻酔は大きく分類すると「局所麻酔」と「全身麻酔」に分かれます。
「局所麻酔」は「局所麻酔薬」を手術部位やそこに痛みを伝えている神経に注射することで麻酔をします。歯医者さんでの注射による麻酔を思い出せばご理解いただけるでしょう。
「全身麻酔」は吸入麻酔薬や静脈注射する薬剤などを色々と組み合わせて行います。一般に小手術には局所麻酔を、お腹や胸の中、脳の手術では全身麻酔を行います。また中学生以下のお子さんでは小さなけがの手術は別として全身麻酔を行うのが一般的です。全身麻酔では意識のない状態で手術を完了することができます。
局所麻酔中でも睡眠薬や鎮静薬を静脈注射する静脈麻酔を併用することによりほぼ意識のないまま手術を終わらせることができます。

当院での麻酔について
さて当自由が丘クリニックにおける麻酔について説明させていただきます。 当クリニックでは日本麻酔学会麻酔専門医が静脈麻酔及び全身麻酔を担当しております。
手術にあたってはまず「問診表」をおとりし、患者様のいままでの健康状態を把握します。つぎに「採血」し血液生化学検査、心電図検査等を行い今現在の健康状態を把握、必要ならば他の検査も追加し「手術前の麻酔カウンセリング」にのぞみます。
カウンセリングではそうした客観的な検査データと手術方法を考慮し、できるかぎり患者様のご希望にそえる麻酔方法を提示し説明いたしております。
またこうしたカウンセリングで内科婦人科の慢性疾患がみつかることもあり当クリニック外来で精査もできるため大変喜ばれております。


豊胸術などは全身麻酔で行うことが一般的です。
手術室に入室され麻酔に必要なモニター(心電図、血圧、パルスオキシメーター等)を装着します。なお当クリニックでは日本麻酔学会作成の安全な麻酔のためのモニター指針に準じて麻酔中の患者様の安全を維持確保いたしております。
つぎに麻酔薬などを注射するため静脈より点滴ルートを確保します。そこから入眠薬を注入し麻酔を導入します。患者様が眠られ意識がないことを確認し気道を確保し吸入麻酔薬で麻酔を維持します。
麻酔医は手術中、呼吸の状態や循環動態を絶えず近くで看視し、麻酔を安定させています。手術終了と同時に麻酔薬をとめ徐々に覚醒させます。手術後の疼痛管理についても外科医と協力して積極的に鎮痛薬を投与し、痛みを最小限にくい止められるよう看視しています。

脂肪吸引術フェイスリフトの手術では局所麻酔と静脈麻酔を併用することで麻酔を維持でき満足されています。この麻酔方法では局所麻酔薬を手術部位に注射するときもほとんど痛みを感じずに手術終了まで鎮静された状態で維持でき、手術後の回復も全身麻酔と比べ速やかで悪心などの副作用も少ないようです。

■日帰り麻酔と今後の麻酔について
また当クリニックでは短時間の小手術において、局所の注射による痛みが耐えられない方や意識のないまま手術を終了されることを希望する方には短時間麻酔としてご相談に応じています。
そうした患者様に対し日本麻酔学会による日帰り麻酔の安全のための基準を参考とし、条件が満たせば積極的に日帰り麻酔にも対応しています。
そうした場合には患者様との十分なカウンセリングと適切な指示が必要なことはいうまでもありません。日帰り麻酔は時代のニーズもあり今後ますます増えてくるものと予想されます。
他の分野の手術と同様に美容形成外科分野の手術も非侵襲的なものが多くなっています。そうした中で周術期の痛みや手術後のクオリテイ―がますます注目されてくるでしょう。美を追求される自由が丘クリニックの患者様のために手術期の不安を解消しまたご満足いただけるようスタッフ一同日々努力しております。お気楽にご相談ください。



 


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