【 Vol. 12 】乳輪・乳頭美白            皮膚科医 林 圭子
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■はじめに

乳輪や乳頭の色素沈着は、生まれつきや妊娠、授乳後に見られます。
美白コスメで毎日ケアをしても、なかなか満足した結果が得られないことが多いようです。ここでは効果のでる治療法をお話します。

 

■乳輪美白の治療方法

美白を希望される方の色調によって治療方針を決定します。
1)外用薬 や 2)ケミカルピーリング は、ほぼ全ての方が施術可能ですが、3)レーザー治療の場合は、実際に診察をしたうえで決定します。

治療方法
備 考
1)外用療法 ハイドロキノン、トレチノイン、乳酸 など
2)ケミカルピーリング AHA、TCA など
3)レーザー治療 パッチテスト必要

 

■色素計測

施術前には、色素計にて治療評価をするために「メラニン値」や「ヘモグロビン値」を測定します。

 

■治療方法
 1) 外用療法 

ハイドロキノン、トレチノイン、乳酸などを外用していただきます。
約1ケ月〜3ケ月で効果が現れます。

 

ハイドロキノンとは チロシナーゼ活性阻害剤で、メラニン色素を作らせなくする漂泊剤です。
トレチノインとは ビタミンA誘導体で表皮細胞を活発に分裂させ、皮膚の再生を促進させます。
美白剤と併用して使用するのは皮膚再生を促すことにより、メラニン色素を一緒に運んでもらうためです。
乳酸とは AHA(フルーツ酸)のひとつで、角質を剥がす作用があります。

 

 2) ケミカルピーリング 

2週間から1ケ月に一度のペースで施術を行います。
使用する薬剤のレベル(AHA,TCA)はその方の色調によって異なります。
ケミカルピーリングの詳細ページはこちら

 

AHAとは αーヒドロキシ酸の総称で、フルーツに多く含まれていることからフルーツ酸と呼ばれています。
フルーツ酸には、グリコール酸・乳酸・リンゴ酸、酒石酸、クエン酸があり、ケミカルピーリングでは、グリコール酸と乳酸を使用することが多いです。
酸の名前
主に含まれるもの
 グリコール酸  タマネギ、サトウキビ
 乳酸  サワーミルク
 リンゴ酸  リンゴ
 酒石酸  ブドウ
 クエン酸  柑橘類
TCAとは トリクロール酢酸のことで、ケミカルピーリングの溶剤の一種。
AHA(フルーツ酸)よりも強い酸です。

 

 3) レーザー治療 
乳輪および乳頭の側面(乳頭の先端を除く)にレーザーを照射します。


(パッチテスト)
本照射前にレーザーの出力を決定するために、パッチテストを局所的にさせて頂きます。その経過により約1週間後に本照射となります。
(本照射)
治療前に麻酔のクリームを30分以上塗布し、その後照射します。

(術後)
反応が強いため、照射後数日間はシャワーのみとし、基本的に3日間はガーゼを貼ったままにしておきます。
また、早く炎症を抑えるために3日間内服薬を飲んでいただきます。

(術後診察)
診察は基本的に2週間後です。照射後、照射部位にかさぶたが出来ます。通常約7日〜10日で剥がれてきます。
均一に照射していても凹凸のある部分なので照射ムラが出る可能性があります。修正として2回目照射をすることがあります。
2回目照射は、色ムラの部分のみ照射し1回目照射後の2〜4週間後に行います。

 

■注意点
TCAピーリングやレーザー照射の場合は、生活制限がありますので、照射後2週間は人に見せなくて良いスケジュールをつくってください。

 


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